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照り付ける陽の光がただ暑かった。



左手にあるざらつく感触が、辛うじて私にそこが砂地であることを告げる。


「―――ここは、どこだ・・・・・・」


それが最初に聞いた己の発した言葉。

重たい頭をもたげて仰向けとなった自身を見てみる。

右手に、いびつな十字形のものを持っていることに気付いたのは、その時だった。

そこから、褐色の汚れが自分の服に続いている。


―――おそらく、自らの血。


ここでいったい何があったのだろう。



そして・・・

「私は、誰だ・・・」

自分は何者で、どうしてここにいる。

ここはどこで、私は何をしていたのか。

何ひとつ、わからない。


『未来は誰にもわからない。だから面白いんだ。』

頭に残っているのは、その言葉だけ。

けれどもそれが自分で言った言葉なのか、

誰かが言った言葉なのかはわからなかった。



あるいはこう考えた方が自然なのかもしれない。

自分はいままで存在していなかったのだ、と。

しかし右手にある剣と、大分前に止まっただろう自らの血糊が、

その己の考えに否と答えた。

着ている服はひどく乱れ、汚れていた。

このまま考えていても何も始まりそうにはなかった。

とりあえず起き上がってみる。


―――一面の砂地が、自分の目に飛込んできた。

暑さのせいか、遠くの方が揺らいで見える。

しかしながら、ここでこうしていてもやはり何も起こりそうにはない。


自らの意志で何かを起こさなければ、何も起こるはずもない。

当たり前のことだ。


「―――歩くか」

自身に問う声は、ひどくかすれていた。




そして、私の旅は始まった。



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